1日コース(2016年~)
分析法バリデーションの統計は、数式で理解するよりもその概念をイメージすることが大切であり、余程の専門家でない限り数式の理解は重要ではありません。本セミナーでは絵やグラフを使いながら、分析法バリデーションの統計的側面を解き明かしていきます。更に、Excelの乱数発生機能などを活用し、例えば95%信頼区間が本当に真の値を含まないことがあること等を体感できるようにしています。体感することで最終的には数式の意味合いも理解できるようにもなるでしょう。
また分析法バリデーションにとどまらず、同じ試料を分析しているのになぜ昨日と今日とで結果が違うのだろうとか、安定性試験で6Mよりも12Mの定量値が高いことがあるのは何故だろう等の疑問への回答もこのセミナーで得られるでしょう。
受講者の声
- 今まで意味を知らずに使っていた統計手法を、成り立ちから説明してくださったので、非常に分かりやすかったです。
- 実際に計算した結果やグラフがあり、分かりやすかったです。
- 真度の信頼区間について、乱数で信頼区間のシミュレーションを示してもらえたのが、分かりやすくてよかった。またχ2分布についても同様にシミュレーションを示してもらったのが分かりやすくて良かった。
- 室内再現精度の説明がとても分かりやすかった。
入門コース(2019年~)
有用であるがやや難しい、これが本セミナーの前身である1日コースの平均的な評価でした。実務に役立てるためには、ある程度高度な領域に踏み込む必要があるのです。しかし統計にあまり馴染みの無かった方には応用部分の理解は難しかったかも知れません。そこで、基礎の徹底理解と分析法バリデーションへの応用例の紹介を中心に、演習をたくさん取り入れた入門コースを作りました。
専門コース / 繰り返しのある回帰分析と室内再現性における実験計画法の応用(2019年~)
分析法バリデーションに関する省令(ICH-Q2B)では室内再現精度の評価に「実験計画法を利用することを奨励する」と書かれていますが、実際には、真度、併行精度、室内再現精度を別々に求めているケースが大半かと思います。しかし、実験計画法を駆使して一つの実験系とすることで、より頑健性の高い評価結果を得ることができるのですが、このことを平易に解説した書籍はあまりありません。そこで、具体的にどのような応用が可能なのかを例示を試みることにしました。多くの部分を分析法バリデーションのバイブル的な書籍である鹿庭なほ子先生の「医薬品の分析法バリデーション」の解説となれば幸いです。全体を俯瞰できるよう、平均値の差の検定から一元配置分散分析へ進み、枝分かれ分散分析へと解説を進めます。
セミナー後半では、直線性の議論をする上で有用な「繰り返しのある回帰分析」の詳解を行います。Excelの複数のツールを用いることで簡単に解析する方法も紹介します。